急性中耳炎
江戸川区西小岩にお住まいの皆さま、こんにちは。小岩駅北口から徒歩1分の場所に位置する「すぎやま耳鼻咽喉科クリニック」院長の杉山博です。お子さんが夜中に突然「耳が痛い」と泣き出したり、風邪をひいた後に高い熱を出したりして、驚かれた経験はないでしょうか。こうした症状の多くは、耳の奥にある中耳という場所に細菌やウイルスが入り込んで炎症を起こす「急性中耳炎」によるものです。急性中耳炎は、特に免疫機能や耳の構造が未発達な小さなお子さんに非常に多く見られる疾患ですが、大人の方でも風邪や鼻炎をきっかけに発症することがあります。当院では、日本耳鼻咽喉科学会専門医である私が、内視鏡検査や聴力検査を実施し、耳の状態を的確に把握した上で、患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療を提案しております。早期に適切なケアを行うことで、痛みを素早く和らげ、症状の悪化や難聴のリスクを抑えることが可能です。地域の皆さまの「みみ・はな・のど」のかかりつけ医として、親身に寄り添った診療を心がけております。耳の違和感や痛み、お子さんの不機嫌などが気になる場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
急性中耳炎の症状について
急性中耳炎の最も代表的な症状は、激しい耳の痛みです。この痛みは、中耳に膿が溜まって鼓膜を内側から圧迫するために起こります。特に夜間に痛みが強くなる傾向があり、小さなお子さんの場合は、言葉で痛みを伝えられずに「激しく泣き続ける」「不機嫌になる」「しきりに耳を触る」といった行動でサインを出すことがあります。江戸川区の当院を受診される親御さんからも、夜泣きがひどくて心配で来院したというお話をよく伺います。
痛み以外には、38度以上の発熱が見られることも多いです。風邪の症状に伴って発熱し、その後も熱が下がらない、あるいは一度下がった熱が再び上がるといった場合は、急性中耳炎を合併している可能性を考えなければなりません。また、炎症が強くなると鼓膜の一部に小さな穴が開き、そこから溜まっていた膿が外に流れ出てくることがあります。これが「耳だれ(耳漏)」と呼ばれる症状です。耳だれが出ると、鼓膜への圧迫が一時的に軽減されるため、皮肉なことに痛みは少し和らぐことがありますが、病状が改善したわけではないため注意が必要です。
さらに、中耳に液体が溜まることで、音が伝わりにくくなる「難聴」や、耳が詰まったような感じがする「耳閉感」が生じることもあります。お子さんの場合、呼びかけへの反応が悪くなったり、テレビの音を大きくしたりすることで気づかれる場合もあります。症状の現れ方は個人差がありますが、放置すると症状が長引く予後をたどることもあるため、早めの確認が大切です。
急性中耳炎の原因について
急性中耳炎の主な原因は、鼻や喉に付着した細菌やウイルスが、耳管(じかん)と呼ばれる管を通って耳の奥の中耳に入り込むことです。耳管は鼻の奥と中耳をつないでおり、本来は中耳の圧力を調整する役割を担っています。しかし、風邪をひいて鼻水が出たり喉が腫れたりすると、そこに含まれる病原体が耳管をさかのぼって中耳へと侵入し、炎症を引き起こしてしまうのです。
なぜお子さんに急性中耳炎が多いのかというと、子供の耳管は大人に比べて「短く、太く、水平に近い」という構造上の特徴があるからです。このため、鼻の細菌が簡単に中耳へ届いてしまいます。また、お子さんは鼻を上手にかむことができず、鼻水をすすってしまう癖があることも、リスク因子(発症の引き金となる要因)のひとつとなります。鼻をすする動作によって、鼻の奥の圧力が変化し、細菌を耳の方へ吸い込んでしまうためです。
原因となる細菌には「肺炎球菌」や「インフルエンザ菌」などが多く挙げられます。これらは普段から鼻の中に存在することもありますが、体調を崩して免疫力が低下したときに増殖し、中耳炎を引き起こします。また、集団生活を送っているお子さんは、風邪をうつし合う機会が多いため、急性中耳炎を繰り返しやすい傾向にあります。当院では内視鏡検査を用いて鼻の奥の状態もしっかりと確認し、なぜ中耳炎になったのかという根本的な原因を究明するように努めています。
急性中耳炎の病気の種類について
急性中耳炎と一口に言っても、その程度や経過によっていくつかのパターンに分類されます。一般的には、症状の重さによって「軽症」「中等症」「重症」に分けられます。軽症の場合は鼓膜が少し赤くなる程度ですが、重症になると鼓膜全体が真っ赤に腫れ上がり、膿が透けて見えるほどパンパンに膨らんだ状態になります。診断においては、鼓膜の腫れ具合や赤みを直接確認することが非常に重要です。
急性中耳炎に関連する病気として注意が必要なのが、反復性中耳炎です。これは、急性中耳炎が完全に治りきらないうちに再発を繰り返す状態を指します。特に1歳未満で初めて中耳炎にかかったお子さんや、保育園などの集団生活をしているお子さんに多く見られます。最近では、一般的な抗菌薬が効きにくい「耐性菌」が原因で、中耳炎が治りにくくなったり繰り返したりするケースも増えており、慎重な経過観察と薬剤の選択が求められます。
また、急性中耳炎の後に、鼓膜の奥に液体が残ってしまう「滲出性中耳炎(しんしゅつせいちゅうじえん)」に移行することもあります。急性中耳炎のような激しい痛みはなくなりますが、難聴が続くため、お子さんの成長や学習に影響を及ぼす恐れがあります。当院では、急性中耳炎の痛みが消えた後も、滲出性中耳炎へ移行していないか最後まで責任を持ってチェックしています。「痛くないから治った」と自己判断せず、専門医が完治を確認するまで通院を継続することが大切です。
急性中耳炎の治療法について
すぎやま耳鼻咽喉科クリニックでは、日本耳鼻咽喉科学会が発行しているガイドラインに基づき、急性中耳炎の治療を行っています。治療の基本は、痛みを抑えることと、原因となっている細菌を退治すること、そして鼻の状態を整えることの3本柱です。
まず、痛みが強い場合には解熱鎮痛剤(痛み止め)を使用します。お子さんの体重に合わせた適切な量を処方し、まずは苦痛を取り除いてあげます。次に、細菌感染に対しては「抗菌薬(抗生剤)」の服用を検討します。ただし、すべてのケースで最初から抗菌薬を使うわけではありません。軽症の場合は、自身の免疫力で治ることもあるため、あえて抗菌薬を使わずに数日間経過を見ることもあります。これは、安易な多用によって薬の効かない耐性菌が生まれるのを防ぐためです。
当院が治療において特に重視しているのが、鼻の処置です。中耳炎の根本的な原因は鼻にあります。鼻水を吸引器できれいに吸い出し、鼻の粘膜の腫れを抑えるネブライザー治療(お薬の吸入)を行うことで、耳管の通りを改善し、中耳の膿が自然に排出されるのを促します。ご家庭でも鼻をこまめに吸っていただくよう指導しており、鼻の状態が良くなることが中耳炎の早期回復への近道となります。
重症の場合や、高熱が続いて痛みが激しい場合には「鼓膜切開」を行うこともあります。鼓膜を数ミリほど切開して、中に溜まっている膿を直接出す処置です。鼓膜を切ることに不安を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、膿を出すことで劇的に痛みが治まり、熱も下がりやすくなります。切開した穴は数日から1週間程度で自然に閉じるため、耳が聞こえなくなるような心配は通常ありません。当院では、必要性を十分にご説明し、納得いただいた上で処置を行っております。
急性中耳炎についてのよくある質問
Q1. お風呂やプールは入っても大丈夫ですか?
A1. 発熱がなく、痛みが落ち着いていれば入浴は可能です。ただし、長湯をして体温が上がると痛みがぶり返すことがあるため、さっと済ませる程度にしてください。プールについては、耳だれが出ている間や、鼓膜切開をした直後は控える必要があります。また、鼻の状態が悪いと再発の原因になるため、医師が許可を出すまではお休みしていただくのが安心です。
Q2. 中耳炎は他の人にうつりますか?
A2. 中耳炎そのものが、耳から耳へとうつることはありません。ただし、中耳炎の原因となった「風邪のウイルス」や「細菌」は、咳や鼻水を介して他の人にうつる可能性があります。特に集団生活の中では、風邪が広まることで結果的に中耳炎になるお子さんが増えることは考えられます。
Q3. 薬を飲んで痛みが消えたら、通院をやめても良いですか?
A3. 自己判断での治療中断は非常に危険です。痛みが消えても、中耳にはまだ細菌が残っていたり、液体が溜まったままになっていたりすることが多いからです。中途半端に治療をやめてしまうと、再発しやすくなったり、慢性的な滲出性中耳炎に移行して難聴が残ったりすることがあります。専門医が鼓膜の状態を確認し、「もう大丈夫ですよ」とお伝えするまで必ず通院を続けてください。
Q4. 中耳炎を繰り返すと耳が聞こえなくなりますか?
A4. 適切に治療を行っていれば、一度や二度繰り返したからといって、すぐに恒久的な難聴になることは稀です。しかし、反復性中耳炎や滲出性中耳炎を放置すると、鼓膜が癒着したり、耳の骨が壊れたりする複雑な病気(真珠腫性中耳炎など)につながり、手術が必要になることもあります。早期発見と根気強い治療が、将来の聴力を守ることにつながります。
院長より
江戸川区西小岩の「すぎやま耳鼻咽喉科クリニック」院長、杉山博です。急性中耳炎は、特にお子さんを持つ親御さんにとって非常に心配な病気だと思います。夜中に泣き叫ぶお子さんを前に、どうしていいかわからず不安な夜を過ごされた方も多いでしょう。私たちは、そんなご家族の不安に寄り添い、少しでも早く笑顔を取り戻せるようお手伝いをしたいと考えています。
当院の強みは、日本耳鼻咽喉科学会専門医として培ってきた確かな診断力と、内視鏡や聴力検査機器を用いた精密な診察です。耳の中の画像をご本人や親御さんと一緒に確認しながら、「今、耳の中がどういう状態なのか」「なぜこのお薬が必要なのか」を丁寧にご説明します。納得して治療を受けていただくことが、結果としてスムーズな回復につながると信じているからです。また、小岩駅北口から徒歩1分という立地を活かし、お忙しい保護者の方や学生さん、お年寄りの方々が通いやすい環境を整えております。
私たちは、単にお薬を出すだけでなく、鼻の処置やネブライザー治療といった耳鼻科ならではのケアを大切にしています。「たかが中耳炎」と軽視せず、また逆に「何度も繰り返すから」と諦めず、ぜひ私たちにご相談ください。急性中耳炎という病気の性質を正しく理解し、根気よく一緒に治していきましょう。お子さんの健やかな成長と、地域の皆さまの健やかな毎日を、みみ・はな・のどの専門家として全力でサポートさせていただきます。
